豊田シティバレエ団 2001秋季特別公演「ジゼル」

11/1:豊田市民文化会館 & 11/6:ゆうぽうとホール


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Toyota City Ballet
「The Gisell」in Tokyo
 2幕は精霊が住む森。まず精霊の女王・ミルタ(N・サハーノフ)に率いられて登場した精霊ウィリたちの群舞に驚かなかった観客は少なかったろう。純白の衣装に包まれた16人の整然とした群舞がバレエ団の水準を示す。整列したり円陣になったり移動したりという連鎖する動きの美しさに目を見張った。

 そこに登場した三宅。1幕とは違う<強さ>を保持しながら丁寧に丁寧に踊った。2幕のブルダ・デニスは「深い悔恨」を表現する。その彼に対して三宅は、ふわりと舞う動きの中に<思い>を明解に表現する動きを織り込んだ。「死んでしまって悲しいけれど、今もあなたを愛しています」。強い動きが愛の強さを示しているようであった。その<手の動き>に細かい演出が施されていた。

 ドゥ・ウィリは、神谷句美子と並んで若手の草野裕美が健闘した。素朴な個性を持つヒラリオンはマトーナ・ラヒモフ。演奏は福田一雄指揮の東京フェスティバルオーケストラ。原点に近い“古風な振付・演出”はナタリヤ・アジャモワ。

ミルタ:N・サハーノワ
三宅佑佳&ブルダ・デニス
ブルダ・デニス&三宅佑佳
ヒラリオン:マラート・ラヒモ&ミルタ:N・サハーノワ
三宅佑佳&ブルダ・デニス
 豊田シティバレエ団(諏訪等代表)は愛知県豊田市に本拠を置く中規模の舞踊団。今回の公演は独立10周年を迎えたウズベキスタン国立ボリショイバレエ団と提携する形式で行われた。「2001秋季特別公演」として、まず愛知県芸術劇場で『くるみ割り人形』、続いて豊田市民文化会館で『ジゼル』を上演した後に初の東京公演(文化庁芸術祭参加)を開催、強いエネルギーを持つバレエ団であることを示した。
 1974年に創設したスタジオを母体にバレエ団をスタートさせて13年。育てた若手が充実しつつある時期と言えよう。その若手を今後、「ワガノワ・メソード」で、どう伸ばしていくか楽しみだ。全幕作品は、主役を含む数多くの踊りで構成されている。いかに円滑に進行させて全体の流れを作り、ドラマとして観客を感動に導くか――。今後の課題を含みながら、大きな発展の可能性を提示した公演であった……。

11月6日ゆうぽうと簡易保険ホール所見

舞踊ジャーナリストてらむら・さとし

EXTRA

ブルダ・デニスファン必見