バレエで膝を痛める原因

投稿:2022.06.18 / 11:12 

バレエで膝を痛める原因

バレエダンサーが膝のケガをしやすい理由とは?

膝のケガで悩まれているバレエダンサーはとても多く、足関節の次に多くケガを発症する部位となります。

膝関節は蝶番関節といって曲げ伸ばし(屈曲と伸展)が主となる関節で、捻じれる方向には

殆ど可動性がありません。

ですが、常にアンディオールしているバレエの動きでは、膝関節に捻じれが生じやすい状態となり負担が強く掛かります。

膝に捻れる外力が強く掛かる、若しくは繰り返しの捻れる外力が掛かり続けることで膝のケガを発症してしまいます。

オーバーターンアウトとは?

正しいターンアウトとは膝のお皿と足の第2趾が同じ方向に向いている状態です。

ですが中々このような状態は難しく、実際は足先の方が大きく外へ開いている場合が殆どではないかと思います。

このように膝のお皿より足先が外を向いている状態をオーバーターンアウトと言います。

なぜ足先の方が膝のお皿より外へ向けることができるかと言うと、それは足の裏と床の間での摩擦を利用しているからです。

そして床の摩擦を使っている状態で10°以上、足先と膝の向きに差があればオーバーターンアウトしている可能性があります。

片足の角度が床摩擦のない状態では、可動域がある人で80°位、一般的な大人バレエさんだと50°位です。

できるだけターンアウトは広くみせたいので、実際は20~30°オーバーターンアウトしている人が多い現状があります。

オーバーターンアウトの状態だと、その多くは土踏まずが潰れてロールインしている状態になっているため偏平足傾向の足になります。

ロールインの状態だと母趾が浮いてしまったり、足裏が上手く使えなくなったりするので床を押せなくなり身体が安定せずフラフラしやすくなります。

そしてバレエの先生からは「土踏まずを上げて」と指導されますが、ロールインの状態では土踏まずを上げることは不可能に近いです。

土踏まずを上げるなら、まずはオーバーターンアウトをやめて無理のない角度でターンアウトをしなければいけません。

そうすると足裏で床をしっかり押せるので身体が安定しテクニックも入りやすくなります。

オーバーターンアウトをし過ぎないように、床摩擦のないターンアウトを練習する器具がありますので試してみると良いと思います。

以下参考までに。

・ターンアウトボード(シルビア)

・ファンクショナルフットプリント(バランスボディ)

「かかと前へ」とケガの関係

膝関節はジャンプの着地時が最も衝撃が強く掛かるためケガが多く発生します。

バレエの先生からジャンプの着地の時に「かかとを前に」と指導されることがあるのではないかと思いますが、これは結構危険なことなので注意しなければいけません。

着地時にかかとだけ前に出し股関節がターンアウトできていない状態、つまりオーバーターンアウトになっている状態ですと膝関節に捻じれが発生しケガをするリスクがとても高くなります。

因みにオーバーターンアウトの状態は正しいターンアウトが出来ていないことになりますのでコンクールでも大きな減点となってしまいます。

正しいターンアウトができる範囲での「かかとを前に」を意識するようにしましょう。

無理してトウシューズを履くと膝を負傷する

トウシューズを履いてよいレベルに達していない状態で履いてしまうと膝をケガするリスクが高くなります

このような場合はトウシューズで立った時、おそらく膝を伸ばしきることが難しいと思います。

そうするとモモ前の大腿四頭筋がガチッと固まり膝のお皿の動きが制限されて、その周辺に痛みを生じやすくなります。

子どもの場合は膝蓋靭帯炎、オスグッド病などが発症しやすくなります。

大人の場合は膝蓋靭帯炎、鵞足炎、変形性膝関節症などを発症しやすくなります。

バレエで使いたくない筋肉とは

前モモの筋肉である大腿四頭筋はバレエではあまり使いたくない筋肉とされています。

大腿四頭筋はとても大きくて強い筋肉ですので、バレエと関係のない日常生活ではとても重要な筋肉です。

ですが、バレエで使いたい太ももの筋肉は大腿四頭筋ではなく、腸腰筋(大腰筋)、内転筋群、ハムストリングスを使うことが理想的とされています。

大腿四頭筋を使いすぎてしまうことの弊害として、前述したように膝を痛めやすくなることや、前モモが太くなってしまうことなどがあります。

そして前モモが太くなってしまうと見た目の悪さだけではなく、バレエの繊細な動きが行いづらくなります。

まとめ

膝は捻れる外力に非常に弱くケガの原因となります。

無理なターンアウトでバレエをしないこと、トウシューズを履くタイミングを早まってしまわないこと、この2点に気をつけると膝のケガを減らすことができると考えます。

膝のケガは前十字靭帯の断裂など手術が必要な大けがや、変形性膝関節症など症状が慢性化してしまうものなど、バレエを長期的に休まなくてはいけなくなることもあります。

そうならないためにも普段のバレエ姿勢やバレエ動作が正しく行えているかを見直してみると良いのではないかと思います。

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