バレエの下肢障害 裏もも内ももふくらはぎの痛み

投稿:2022.05.18 / 16:46 

バレエの下肢障害 裏もも内ももふくらはぎの痛み

肉離れ、裏もも、内もも、ふくらはぎの痛み

このような症状があると、肉離れの可能性があります。

  • ジャンプの瞬間に、裏ももに強い痛みが出た
  • バットマンをした瞬間に、内ももに強い痛みが出た
  • ふくらはぎが痛くて足が着けない
  • 痛めた瞬間ブチッと音がした
  • 内出血、腫れ、熱感など炎症が強くある

肉離れは再発を繰り返し慢性化しやすい疾患です。以下のような症状があると、肉離れが慢性化している可能性があります。

  • ストレッチをするとピキッと痛む
  • 普段は痛くないが、バレエや運動をするときに痛む
  • いつまでも患部の違和感が抜けない
  • 肉離れをしてから身体が硬くなってしまった
  • 3か月以上経っても治らない

肉離れの発症メカニズム

肉離れとは、筋肉が引き伸ばされながら強く収縮することによって、筋肉の繊維が断裂を起こしている状態を言います。

肉離れはバレエのケガの中でも非常に起こりやすい疾患で、以下の部位に発症しやすくなります。

  • 裏ももの筋肉(ハムストリングス)
  • 内ももの筋肉(内転筋)
  • ふくらはぎ(腓腹筋)

そしてバレエは柔軟性を高めなくてはいけないという競技特性上、多くの方は肉離れが完治していない状態でストレッチを開始してしまいます。
そうすると患部にピキッとした痛みを再発しやすく、肉離れが慢性化する可能性が高くなってしまいます。

肉離れの分類

肉離れは損傷の程度によって3つに分類されます。

Ⅰ度(軽症)
部分的な筋繊維の損傷で軽い痛みがある程度。歩行可能で軽い運動時痛やストレッチ痛があります。
1週間程度でバレエ復帰が可能となります。

Ⅱ度(中等症)
筋繊維が部分断裂しており強い痛みがあります。
腫れ、内出血、熱感、圧痛、ストレッチ痛が著明で歩行困難となり、バレエ復帰には1~3か月程の期間を要します。

Ⅲ度(重症)
筋繊維が完全断裂しており強い痛みがあります。触診で筋繊維の断裂部分に凹みを確認できます。
腫れ、内出血、熱感、圧痛、ストレッチ痛が著明で歩行困難となり、バレエ復帰には3か月以上の期間を要します。

バレエでの肉離れの原因

バレエでは、ジャンプ、グランバットマン、グランプリエ、無理なストレッチなどで発症しますが、以下のような要因があるとリスクが高くなります。

  • 筋肉疲労が蓄積している
  • レッスン前のウォーミングアップが足りない
  • 骨盤が前傾し、反り腰タイプである
  • 裏ももの筋肉、ふくらはぎの筋肉が常に硬い
  • 無理なストレッチを繰り返し行っている
  • 普段から水分をあまりとらない
  • 冬場で教室内が寒い
  • 夏場で教室内のクーラーが効きすぎて寒い

エコー検査により患部を正確に把握

当院では、施術者の手を使って行う徒手検査と、超音波画像診断装置であるエコー検査を行っております。

プロスポーツの現場では常識となっているエコー検査ですが、一般的な多くの整骨院、整体院では行われていないことが現状です。
徒手検査で見落としがちな患部の状態も、エコー検査を行うことで、骨や筋肉、靭帯の損傷を詳しく画像として視覚的に把握することができます。

肉離れを早く治すためには、エコー検査を用いた早期発見と、正確な損傷部位の把握は必須だと考えます。

急性期の肉離れの処置

肉離れをしてしまった直後は、基本的にはRICE処置を行います。RICE処置を行うことで、強い痛み、腫れ、内出血、熱感、炎症を最小限に抑えることができます。

以下の4つの処置の頭文字をとってRICE処置と呼ばれています。

(1) Rest(安静)
歩行痛がある場合は松葉杖を使い、包帯やテーピングなどで固定をして患部を安静に保ち、痛みが出ないようにします。

(2) Icing(冷却)
氷を氷嚢やビニール袋に入れて患部に当て、約30分冷却します。そして少し時間を空けて再度約30冷却します。この冷却作業を受傷1~2日間を目安に繰り返し行います。

冷却により患部の炎症が軽減し、腫脹と内出血も最小限に抑えることができます。また冷却は痛みを緩和させる効果もあります。

(3) Compression(圧迫)
患部を包帯、テーピング、サポーターなどで圧迫します。圧迫することで出血量を抑え、腫れを最小限に抑えることができます。

圧迫が強すぎると、血流障害や神経障害を起こすことがあるので気を付けなくてはいけません。

(4) Elevation(挙上)
タオルや枕などを使って患部を心臓より高い位置にすることで、血液が心臓に戻りやすくなり、腫れを早く引かせることができます。

受傷直後に立っている時間が長いと、血液が重力により下がってきて足に溜まってしまいますので、できるだけ横になって患部を挙上するようにするとよいです。

肉離れの後遺症

肉離れを起こした患部は、瘢痕組織といって硬いシコリのような状態になっており、それを治療やリハビリによって徐々に正常な筋繊維に戻していきます。

しかし肉離れをしてしまった後、RICE処置やその後の治療を怠って無理に身体を動かしていると、瘢痕組織がいつまでも治らず、硬いままの状態で固定されてしまうことがあります。
また、同じ部位の肉離れを繰り返してしまうこともよく起こります。

肉離れの後遺症が残ってしまうと、筋肉が硬くなって股関節の可動域が狭くなってしまったり、大きく身体を動かすときにピキッとした痛みが慢性化してしまったりします。

そのようなことを防ぐためにも、肉離れは完治するまでしっかりと治療をしなければいけません。

肉離れの治療法

肉離れの治療はRICE処置後、急性症状がある程度減少してから始めます。

肉離れの治療は、痛みを早く取り除くための患部の治療と、肉離れを再発させないための身体づくりの両方が必要だと考えます。

患部の痛みを早く取り除くためには、衝撃波(圧力波)、ラジオ波による治療がとても有効だと考えます。詳しくは衝撃波(圧力波)治療、ラジオ波治療のページをご覧ください。

そして肉離れを再発させないための身体づくりに対しては、バレエ整体やバレエピラティスを行っていきます。
クライアント様とカウンセリングを行いながら、以下の施術方法を組み合わせ、最善の方法を選択し、早期回復を目指します。

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