バレエの腰痛 仙腸関節障害

投稿:2022.05.18 / 14:14 

バレエの腰痛 仙腸関節障害

仙腸関節障害(仙腸関節炎)の症状

このような腰痛のお悩みはありませんか?

  • カンブレで体を反ると腰が痛い
  • アラベスクをすると腰が痛い
  • ポワントワークをすると腰が痛い
  • レッスン時間が増えると腰が痛くなる
  • レッスン後に腰が痛くなる
  • 仙腸関節に現局して痛みがある
  • 仰向けで寝ると痛い
  • 痛くて長時間座れない

仙腸関節障害は、ギックリ腰、デスクワークによる腰痛、スポーツ障害など様々な要因で、年齢や性別に関係なく幅広く発症します。

仙腸関節障害は仙腸関節部分に限局した痛みがあり、痛い箇所を指一本で指し示すことが多いです。これをワンフィンガーサインと言います。
症状が強くなると仙腸関節だけではなく、下肢や鼡径部に痛みを生じることもあります。

スポーツ時やバレエのレッスン時に仙腸関節部分に痛みを生じた場合は、仙腸関節障害の可能性があります。

仙腸関節の役割

仙腸関節は、骨盤の中心に位置する仙骨と左右の腸骨とで左右に関節を成しており、関節面は線維軟骨で覆われています。
仙腸関節の周囲は靭帯で強固に連結されているため、関節包内での3ミリ程度の小さな可動しかありません。

仙腸関節は上半身と下半身とを繋ぎとめる大切な関節で、上半身の重さを支え、また下半身からの衝撃を吸収する役割があります。

仙腸関節障害の原因

仙腸関節障害は、身体を捻るような非対称的な負荷や、ジャンプの着地時の衝撃、しりもちをついたときの衝撃、ボールを蹴ろうとして空振りをしたときの牽引力などで発症します。

また、妊娠中や出産後は、女性ホルモンの影響を受けて仙腸関節が緩むことにより仙腸関節障害を発症しやすくなります。

バレエで腰痛になる根本原因

バレエで腰痛になってしまう最も多い姿勢パターンとしては、重心が前に移動していることです。
重心が前方へ移動してしまうと、身体に以下のような特徴が見られます。

  • 肋骨が開く
  • 反り腰になる
  • 骨盤が前傾する
  • 過度な反張膝(膝の反りすぎ)
  • もも前がパンパンに張る
  • ふくらはぎがパンパンに張る
  • 足趾が曲がる(カギ趾変形)

このような不良姿勢が続いてしまうと仙腸関節に負荷が強くかかり、仙腸関節障害を生じやすくなります。

バレエ動作が原因となる腰痛で病院や整形外科を受診した際に診断される症例は、仙腸関節障害の他にも、筋・筋膜性腰痛、腰椎分離症、腰椎分離すべり症、椎間板ヘルニア、梨状筋症候群、椎間関節性腰痛、脊柱管狭窄症などが多いです。

そして、これらの診断を受けたバレエダンサーの姿勢を見てみると、多くの方が前述したような重心が前方へ移動している姿勢パターンになっています。

一般的な病院での治療

急性の場合は、痛み止めの処方、ブロック注射、アイシング、コルセット固定、骨盤ベルト固定などを行い、安静にしていれば多くのケースは数日で強い痛みは消失します。

慢性の場合は、マッサージ、ストレッチ、温熱療法、電気治療、再発防止のための筋力トレーニングなどが一般的な治療法となります。

当院での治療

診断について

仙腸関節障害はレントゲンやMRIなどの画像検査では診断が難しく、徒手検査で仙腸関節に痛みが誘発される場合に仙腸関節障害の可能性が高いと判断します。
徒手検査は、SLRテスト、パトリックテスト、股関節屈曲内転内旋テスト、仙腸関節の圧迫テストなどがあり、当院でもこれらの検査で判断していきます。

注意したいことは、徒手検査だけでは仙腸関節痛を引き起こす腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などの疾患を見落とす可能性がありますので、一度病院にて画像診断を受けていただくことをお勧めいたします。

画像診断後、仙腸関節障害の可能性が高い場合は、患者様のご希望があれば当院で施術を受けることは可能となります。

骨盤、仙腸関節に対して

アスリートやバレエダンサーは重心が前方へ移動している姿勢になりやすく、骨盤が前傾位で固まってしまい、骨盤体(腰椎と骨盤)を後傾することが苦手な人が多いです。

骨盤帯(腰椎と骨盤)の後傾方向へのモビリティ(可動性)を向上させていくことで、腰部の筋肉や筋膜への負荷を軽減させることができると考えております。
そして、骨盤の捻れや開きの左右差を確認し、手技療法により仙腸関節を矯正します。

全身へのアプローチに対して

腰部に負荷がかかりすぎているということは、その背景には体の様々な箇所にエラー動作や歪みが隠れています。

例えば、背骨の可動域が少ない、骨盤の前傾が強い、膝の捻れがある、足首の捻れがある、偏平足があるなどです。
それらを整体、矯正手技にて改善することで、腰部に過剰にかかっている負荷を軽減させることができると考えます。

体幹の安定に対して

足を上げる動作など下肢を動かす際には、下肢の筋肉よりも体幹の筋肉(インナーユニット)が先行して働くことが正しい身体の使い方です。
インナーユニットとは腹横筋、横隔膜、骨盤底筋群、多裂筋のことを言います。

体幹の筋肉を先に収縮させ体幹を安定させてから下肢の筋肉を使った方が、体のブレが小さく運動効率が良いためです。
例えば、股関節を屈曲する動き、バレエ動作でたとえるとドゥバンへ足を上げるときは、以下のような順序で働くことが理想的です。

【体幹の筋肉(インナーユニット) ⇒ 大腰筋(腸腰筋、腸骨筋) ⇒ 大腿直筋】

ですが、骨盤帯(腰椎、骨盤)や股関節に問題を抱えている多くの方は体幹の筋肉(インナーユニット)が先行して働くことができず、大腿直筋や大腰筋(腸腰筋、腸骨筋)が先行して働いていることがあります。
このようになってしまうと、骨盤帯(腰椎、骨盤)や股関節への負荷が強くなってしまいケガに繋がりやすくなります。

当院では、体幹の安定性とモビリティ(可動性)を向上していくためにバレエピラティスを行っています。

保存療法の可能性

仙腸関節障害(仙腸関節炎)は、保存療法で改善する可能性が高いと考えます。
そしてバレエでの不良動作を改善していくこと、体幹の安定性とモビリティ(可動性)を向上していくことは根本改善に繋がっていくと考えます。
詳しくはそれぞれの治療ページをご覧ください。

クライアント様とカウンセリングを行いながら、以下の施術方法を組み合わせ、最善の方法を選択し、早期回復を目指します。

治療法