バレエの下肢障害 第二中足骨疲労骨折

投稿:2022.05.18 / 15:51 

バレエの下肢障害 第二中足骨疲労骨折

中足骨疲労骨折とは

このような症状があるようでしたら、中足骨疲労骨折の可能性があります。

  • レッスン後に足の甲が痛いことが続いている
  • 足を捻った記憶はないが、足の甲の痛みが続いている
  • 足の甲が痛いが我慢して何とかレッスンをしている

中足骨疲労骨折とは、足の甲の部分の骨である中足骨の疲労骨折のことですが、疲労骨折と通常の骨折とは何が違うのでしょうか?

通常の骨折は1回の衝撃により骨折をしますが、疲労骨折は繰り返しの衝撃で骨折をします。
そして通常の骨折は、受傷した直後から激痛、腫脹、熱感などが顕著に現れますが、疲労骨折の初期は通常の骨折のように顕著に症状が現れないことが多いです。

また、受傷直後にレントゲン検査をしても骨折の所見が写らない場合があり、受傷2~3週間経過後に再度レントゲン検査をすると骨折の所見が写ることがあります。

中足骨疲労骨折は見落とされがちな骨折ですので、年齢、症状、スポーツの種別、発生起点などから考察してしっかりと見極めなければいけません。

好発部位は第三中足骨が最も多く、次に第二中足骨、第四中足骨と続きます。
小学4年生から高校生くらいまでの骨が柔らかい成長期が好発年齢ですが、大人でも発症することはあります。

中足骨疲労骨折の発症メカニズム

中足骨は足の甲の部分にあり、足裏のアーチを形成する骨で母趾~小趾まで計5本あります。
足裏のアーチには縦アーチと横アーチがあるのですが、中足骨疲労骨折は足裏の縦アーチとの関連が強くあります。

縦アーチはジャンプの着地時の衝撃吸収や、ランニング時に蹴りだす際の推進力の役割がありますので、その縦アーチに伸び縮みの負荷が繰り返しかかり続けて中足骨疲労骨折を発症します。

例えば、金属に曲げ伸ばし動作を繰り返し行うと、やがて折れてしまうのと同様のイメージです。
ですから、縦アーチを多用するランニングやジャンプ動作の多いあらゆるスポーツで発症する可能性があります。

バレエでの発症メカニズム

中足骨疲労骨折はとても多いバレエの下肢障害の一つで、ルルベやポワントワーク、ジャンプの着地の繰り返し動作で発症します。

通常のスポーツ障害では第三中足骨に疲労骨折を起こすことが最も多いのですが、バレエではルルベやポワントワークで第二中足骨に負荷がかかりやすくなるため、第二中足骨が最多発症部位となります。

中足骨疲労骨折の初期は個人差がありますが、痛みを我慢してレッスンができてしまうことがあります。
また、先ほども述べましたが、初期の段階ではレントゲンに写らない場合もあります。

以上のことから、非常に見落としやすい骨折だと言えます。
もし痛みを我慢してレッスンができていたとしても、レッスンが終わってからも中足骨がじんじん痛い、押すと痛い、腫れている、熱感がある、このような症状がある場合は、中足骨疲労骨折を発症している可能性があります。

特に成長期の子供~高校生くらいまでは好発年齢ですので注意が必要となります。

中足骨疲労骨折になってしまったら

中足骨疲労骨折の疑いがあった場合は、まずは整形外科等でレントゲン検査をしてください。
スポーツに強い整形外科ですと、レントゲンに写らない場合でも中足骨疲労骨折の可能性を疑ってしっかりとした処置をしてくれます。

一般的には約3~4週間くらいシーネやギプスで固定して、患側の足に荷重をかけないようにします。そして固定除去後、リハビリを開始する流れとなります。
当院でも固定除去後のリハビリをすることはできます。

バレエでの中足骨疲労骨折の原因

  1. 過回内足(オーバープロネーション)で内側の土踏まずが潰れている。いわゆる偏平足の足をしている。
  2. 足関節底屈可動域が少ない。足首が硬くてつま先が伸びない、甲が出ないようなタイプの足をしている。
  3. 股関節外旋可動域が少ない。アンディオールの可動域が狭い。膝が外に向きづらいタイプの股関節をしている。
  4. オーバーターンアウトしている。膝の向きとつま先の向きが合っていない。膝の向きよりもつま先の方がターンアウトの角度が大きくなっている。
  5. 体幹の安定性(コアスタビリティ)の低下。体幹が弱いのでお腹の引き上げが苦手なタイプ。
  6. 骨盤の歪み。バレエでは骨盤が前傾し腰が反る、そしてお尻が後ろを向いてしまっているタイプが多い。
  7. 間違った動作。カマ足、逆カマ足に多く、ふくらはぎの筋肉を正しく使えていない。
  8. 足裏の筋力が弱いので、ふくらはぎの筋肉に負担が増える。
  9. コンクールに向けて、発表会に向けてなど、急にレッスン量が増えた。
  10. 最近体重が増えてしまった。

エコー検査により患部を正確に把握

当院では、施術者の手を使って行う徒手検査と、超音波画像診断装置であるエコー検査を行っております。

プロスポーツの現場では常識となっているエコー検査ですが、一般的な多くの整骨院、整体院では行われていないことが現状です。
徒手検査で見落としがちな患部の状態も、エコー検査を行うことで、骨や筋肉、靭帯の損傷を詳しく画像として視覚的に把握することができます。

中足骨疲労骨折を早く治すためには、エコー検査を用いた早期発見と、正確な損傷部位の把握は必須だと考えます。

※まずは整形外科等でレントゲン検査を行ってください。

中足骨疲労骨折の治療法

中足骨疲労骨折の場合、当院では病院での診断のもと、固定除去後、骨癒合後のリハビリを行っております。
リハビリはクライアント様とカウンセリングを行いながら、施術方法を組み合わせ、最善の方法を選択し、そして早期のバレエ復帰を目指します。

そして大切なことは、中足骨疲労骨折を起こしてしまう根本原因は、バレエでの誤った体の使い方によることが多いということです。
その根本原因を修正していかないと、また同じ部分に負担がかかり続けて、中足骨疲労骨折を繰り返してしまう可能性もあります。

当院では、バレエ整体やバレエピラティスを用いて再発させない身体づくりを行っております。

治療法