バレエの下肢障害 有痛性外脛骨、後脛骨筋腱障害

投稿:2022.05.18 / 15:59 

バレエの下肢障害 有痛性外脛骨、後脛骨筋腱障害

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の症状

このような症状があるようでしたら、有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の可能性があります。

  • プリエをすると内くるぶしの前下方、または内くるぶしの後方が痛い
  • ジャンプの着地のときに、内くるぶしの前下方、または内くるぶしの後方が痛い
  • 5番ポジションに深く入れようとすると、内くるぶしの前下方、または内くるぶしの後方が痛い
  • ルルベやポワントなどつま先立ちで、内くるぶしの前下方、または内くるぶしの後方が痛い

有痛性外脛骨とは

有痛性外脛骨とは症状名の通り、外脛骨という骨に痛みが出ます。

その外脛骨の位置ですが、内くるぶしの下で指2~3本分くらい前方にあります。
外脛骨は解剖学的にいうと足の舟状骨の内側にあり、過剰骨と呼ばれる骨で、過剰骨とは特に無くても問題のない骨のことを言います。

過剰骨である外脛骨はすべての人にあるわけではなく、約15%の人にあるとされています。

後脛骨筋腱炎とは

後脛骨筋腱炎は、有痛性外脛骨と発症メカニズムはほとんど同じですが、痛みを感じる場所がそれぞれ少し異なります。
有痛性外脛骨は内くるぶしの前下方の外脛骨に痛みがあるのに対して、後脛骨筋腱炎は内くるぶしの後ろに痛みが出やすいです。

ふくらはぎから起こる後脛骨筋が足首近くで腱となり、滑車のように内くるぶしの後ろで折れ曲がります。
その折れ曲がる部分は非常に狭くなっており、摩擦が起きやすく炎症が起こると痛みを生じます。

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の発症メカニズム

内側縦アーチが減少し土踏まずが落ちている偏平足、後ろから足首を見た際に踵の骨が外側へ倒れている過回内足(オーバープロネーション)の人は、有痛性外脛骨、または後脛骨筋腱炎になりやすくなります。

その理由としては以下が考えられます。

  • 足首が内側へ倒れこむことによって後脛骨筋の起始~停止の距離が長くなるため、後脛骨筋の張力が高まる
  • 距骨(足首の中心の骨)が内側へスライドして後脛骨筋を圧迫し、筋肉の張力を高める

このように、張力が高まった後脛骨筋によって外脛骨が牽引され痛みが生じると有痛性外脛骨、内くるぶしの後ろで後脛骨筋腱の摩擦により痛みが生じると後脛骨筋腱炎が発症します。

バレエでの症状は

バレエでは、股関節のターンアウトの角度より、足関節のターンアウトの角度が大きくなる傾向にあります。いわゆるオーバーターンアウトの状態です。

オーバーターンアウトしている状態だと、膝のお皿の向きよりも足先が外を向いて足首が内側へ倒れこみますので、上記に述べたような有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎を発症するメカニズムに陥りやすくなります。

さらにバレエは、ルルベ、ポワント、プリエ、ジャンプなどでふくらはぎの筋肉である後脛骨筋を酷使します。
つまりオーバーターンアウトしている状態で、後脛骨筋を使いすぎてしまうと有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎になるリスクは高くなると言えます。

バレエでの有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の原因

  1. 過回内足(オーバープロネーション)で内側の土踏まずが潰れている。いわゆる偏平足の足をしている。
  2. 足関節底屈可動域が少ない。足首が硬くてつま先が伸びない、甲が出ないようなタイプの足をしている。
  3. 股関節外旋可動域が少ない。アンディオールの可動域が狭い。膝が外に向きづらいタイプの股関節をしている。
  4. オーバーターンアウトしている。膝の向きとつま先の向きが合っていない。膝の向きよりもつま先の方がターンアウトの角度が大きくなっている。
  5. 体幹の安定性(コアスタビリティ)の低下。体幹が弱いのでお腹の引き上げが苦手なタイプ。
  6. 骨盤の歪み。バレエでは骨盤が前傾し腰が反る、そしてお尻が後ろを向いてしまっているタイプが多い。
  7. 間違った動作。カマ足、逆カマ足に多く、ふくらはぎの筋肉を正しく使えていない。
  8. 足裏の筋力が弱いので、ふくらはぎの筋肉に負担が増える。
  9. コンクールに向けて、発表会に向けてなど、急にレッスン量が増えた。
  10. 最近体重が増えてしまった。

エコー検査により患部を正確に把握

当院では、施術者の手を使って行う徒手検査と、超音波画像診断装置であるエコー検査を行っております。

プロスポーツの現場では常識となっているエコー検査ですが、一般的な多くの整骨院、整体院では行われていないことが現状です。
徒手検査で見落としがちな患部の状態も、エコー検査を行うことで、骨や筋肉、靭帯の損傷を詳しく画像として視覚的に把握することができます。

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎を早く治すためには、エコー検査を用いた早期発見と、正確な損傷部位の把握は必須だと考えます。

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の治療法

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の治療は、痛みを早く取り除くための患部の治療と、それらを再発させないための身体づくりの両方が必要だと考えます。

有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎の患部は、衝撃波(圧力波)による治療がとても効果的です。詳しくは衝撃波(圧力波)治療のページをご覧ください。

そして有痛性外脛骨、後脛骨筋腱炎を再発させないための身体づくりに対しては、バレエ整体やバレエピラティスを行っていきます。
クライアント様とカウンセリングを行いながら、以下の施術方法を組み合わせ、最善の方法を選択し、早期回復を目指します。

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