土ふまずを上げて床をしっかりと押せていますか?

土ふまずを上げて床をしっかりと押せていますか?

 



イラスト ゆらい

土ふまずの上げ方がわからない、、、

「もっと土ふまずを上げて!」

バレエのレッスンで注意されたことがある方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

・でもどうやって持ち上げるの?

・持ち上げ方がわからない?

・持ち上げようとすると外側(小趾側)に体重が乗ってしまう、、、

・持ち上げようとすると指先が丸まって伸びない、、、

今回のブログはこのような土ふまずが上げられないお悩みの改善策をお伝えしていきます。

そもそも土ふまずって何?

足裏には内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチという3つのアーチがあります。

上の図を参考にそれぞれの足裏のアーチを解説すると、

・内側縦アーチは母趾の付け根と踵の真ん中を結んだ線上にあります。

・外側縦アーチは小趾の付け根と踵の真ん中を結んだ線上にあります。

・横アーチは母趾の付け根と小趾の付け根を結んだ線上にあります。

その中の最も高く大きいアーチである内側縦アーチが土踏まずです。

因みに土踏まずが落ちている状態を扁平足と言います。

正しく床を押すのは足裏のどこ?

正しく床を押す場所は足裏のアーチを形成する足裏の3点です。

足裏の3点とは以下になります。

・母趾の付け根

・小趾の付け根

・踵の真ん中

足裏の3つアーチがある状態ですと、足裏の3点でしっかりと床を押すことができ、その力を身体に伝えることができます。

ですが土ふまずが落ちている状態になっていると足裏のアーチが崩れているため、床を押しづらくなってしまいます。

土ふまずが落ちると外反母趾になる

土ふまずが落ちると足首が内側へ倒れこみバレエシューズやトウシューズに母趾が押されて外反母趾になります。

外反母趾になった状態でバレエを続けていくと悪化していくことが殆どです。

そして外反母趾が酷くなっていくと更に床を押しづらい状態になります。

土ふまずが落ちると足の指が曲がってしまう

内側縦アーチ、土踏まずが落ちてしまうと横アーチも消失してきます。

横アーチが消失している足の状態を「開張足」と言います。

開張足になっていると足裏の人差し指と中指の付け根辺りの皮膚が分厚くなっていたり、タコができていたりします。

本来、床を押すべき母趾の付け根と小趾の付け根で床を押せていないので、

足裏の人差し指と中指の付け根辺りが床に過剰に当たってしまい、その部分の皮膚が分厚くなってしまうのです。

そして開張足ではバレエで大切になってくるMTP関節(足指の付け根の関節)を動かしづらくなり、バレエシューズやポワントの中で指が曲がってしまいやすくます。

土ふまずが落ちるとアンディオールしづらくなる

土ふまずが落ちると身体の上方への運動連鎖が起こります。

運動連鎖とは隣り合う関節へ影響を与える決まりごとのような運動パターンです。

土ふまずが落ちると以下のような運動連鎖が起こりやすくなります。

土ふまずが落ちる

下腿部が内旋する

大腿部が内旋する

股関節がターンインする

骨盤が前傾する

要するに股関節が内側へ捻れる運動パターンになりやすいのでアンディオールしづらくなってしまいます。

土ふまずが落ちると足首、足裏、アキレス腱、膝を痛める原因になる

土ふまずが落ちると股関節からアンディオールしづらくなるため、膝下を無理にターンアウトしてしまっているケースが多くあります。

アンディオールした時に、膝のお皿の位置よりもつま先の方が外側を向いているパターンです。

この状態でバレエをしていると、足の様々な筋肉が捻れて引っ張られるため足首、足裏、アキレス腱、膝を痛める原因になります。

まとめ

足裏は唯一、床と接していて様々な情報を身体に伝えてくれるとても大事な部分です。

ですから足裏の3つのアーチがあり足裏の3点で床を押せている人と、そうでない人では、バレエの上達に大きく差が出てきます。

そしてケガをしてしまうリスクも大きく違ってきます。

ここまで読んでくださった方は、土踏まずを上げること、そして足裏の3点で床を押すことの大切さを理解していただけたと思います。

それでは土踏まずを上げるためのエクササイズをいくつか紹介していきます。

足裏コロコロ

土ふまずが落ちている方は足裏の筋肉や脂肪組織が硬くなっています。

スーパーボールなどを使ってコロコロと縦横にイタ気持ちいい程度の刺激を入れてほぐしましょう。

ショートフット

1)

左右の足趾5本を持ち上げます。

この際に土踏まずが持ち上がっていることを確認します。

2)

左右の親指を床に下ろします。

持ち上がっている土踏まずが落ちないように気を付けてください。

3)

左右の残り4本を足趾を伸ばしながら床に下ろします。

持ち上がっている土踏まずが落ちないように気を付けてください。

しゃくとり虫のワーク

1)

体育座りになって足指で床をつかむようにしながら踵を前に出します。

この際に土踏まずが持ち上がっていることを確認します。

2)

次に足指を伸ばしながらつま先を前に出します。

持ち上がっている土踏まずが落ちないように気を付けてください。

3)

4回前に進んだら4回後ろに戻ります。

4)

両足同時を4セット、片足ずつを4セットくらい目安に行ってください。

タオルギャザー

足指でタオルを手繰り寄せていきます。

この際に土踏まずが持ち上がっていることを確認します。

タオルギャザー

フットワーク

1)

長坐位で座り足首をフレックスの位置にします。

セラバンドを使用しておこなうと負荷が上がりますのでお勧めです。

2)

足趾の付け根を押し出します。

ドゥミポイントの位置です。

3)

足趾が丸まらないように足趾を遠くに伸ばします。

足裏の筋肉を使うように意識してください。

4)

足趾をドゥミポイントの位置に戻します。

5)

足首をフレックスの位置に戻します。

6)

1~6を10回セットくらい目安に行ってください。

治療法

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